予防歯科

歯の健康を維持するためには
定期的なメンテナンスが
必要です

歯の健康を維持するためには定期的なメンテナンスが必要です
歯の健康を維持するためには定期的なメンテナンスが必要です

小さい頃、寝る前や学校で歯磨きをしたか確認をされた経験のある方は多いと思います。学校や病院などで歯科医師による歯磨き指導を受け、正しい歯の磨き方を教わったにもかかわらず、虫歯になってしまい、治療をすることになってしまった方は大勢います。歯磨きを適当に済ませてしまったり、歯磨きを怠ってしまって虫歯になる方はもちろんいますが、中には教わった通りに歯を磨いても虫歯になってしまう方もいます。
それらを踏まえると、歯磨きだけでは虫歯になるのを予防できなかったのではないかと考えられます。日本では、12歳児の虫歯本数が、平均で1人あたり2本以上、成長とともに虫歯本数は急激に増加し、20歳になると10本近くになります。これは先進国の中では大変多い数字です。北欧では12歳児の平均は1本以下、20歳になっても2〜3本という結果が出ています。歯の質、食べ物、歯磨きの仕方など、考えられることは多くありますが、諸外国と日本では何が違うのでしょうか。
治療を主体とする日本と、予防を主体とする北欧の保険制度の違いともいわれています。
日本では歯科医院は症状を治療に行くところですが、北欧では歯科医院は悪くならないように予防をしに行くところなのです。

当院のPMTC

PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)とは、歯科衛生士、歯科医師が専用機材を用いて歯面清掃を行うことです。プラークや食べ物、タバコなどでついた汚れは、ブラッシングだけでは完全に除去することはできません。患者さま自身では除去できないプラーク、汚れをPMTCで除去します。毎日の歯磨きに加え、定期的にPMTCを行うことで、プラークや汚れだけではなく、バイオフィルムに守られた細菌も除去することができ、虫歯や歯肉炎を効果的に予防することができます。
また、PMTCは歯科医師や歯科衛生士といった、プロによって行われるものなので、口の中に異常があれば、その場ですぐに専門的な対応をしてもらえます。口の中を綺麗にすると同時に、病気の早期発見にもつながります。

当院のPMTC

国によるフッ素利用方法の違いと
新しい予防歯科「3DSトレー」

国によるフッ素利用方法の違いと新しい予防歯科「3DSトレー」
国によるフッ素利用方法の違いと新しい予防歯科「3DSトレー」

日本では、多くの方が歯科健診でむし歯が見つかるか、痛くならないと歯医者には行きません。
むし歯をはじめとする歯の病気を治すために歯医者に行くといった考え方が一般的です。
ところが、他の先進国では普段から定期的に歯医者さんに通い、フッ素で歯質を強化することを柱に虫歯予防を行っています。新たなむし歯ができていないか、経過観察中の場合は、治療が必要な段階まで進行してないか確認を行うために歯医者さんに行きます。ほとんどの場合、治療の必要がないことが多く、歯磨きでは落ちない歯垢を除去するなどの予防処置だけで終わります。
また、定期的に通うことで、継続的に正しい歯磨き指導を受けています。歯周病についても同様です。
歯を削らないので、歯医者さんは痛いことをするどころか、逆に「口の中をきれいにすっきりしてくれる快適な所」というイメージがあるようです。
対照的に日本では、歯医者さんは怖いところだと苦手意識を持つ方も多く、通うこと自体が億劫になっている方もいたりなど、歯医者に対する意識の違いもむし歯の本数が違う理由に挙げられます。
さらに、日本の健康保険では予防は保険の対象にならないことも大きく関わっていると考えられます。

むし歯や歯周病は放置してしまうと、循環器病、認知症などの体全体にかかわる大きな病気を引き起こす可能性があります。
当院では、むし歯などの症状が軽い段階から予防を行うことが重要だと考え、マウスピースのようなトレーと特別な薬液を使う「3DSトレー」という予防医療を取り入れております。
従来クリニックで行ってきた歯のクリーニングに加え、殺菌効果のある薬液を歯に浸透させることで、お口の中の虫歯菌や歯周病菌を除菌します。さらに、歯科に特化した保健指導を行うことで、お口の中から身体全体の健康を管理していくシステムです。
むし歯などの症状が進行する前に、プロのケアと3DSトレーにより進行を食い止めることで、全身疾患の原因とされている歯原性菌血症を予防することができます。ご興味のある方は、是非お気軽にご相談ください。

生活習慣を改善することが
大切です

むし歯は進行したり、治ったりを自然に繰り返しています。
口の中に食べ物が入っていると、糖を原料にバイ菌が酸を作って歯を溶かしていきます。その酸を、唾液がゆっくりアルカリに近づけていき、カルシウムなどが溶け出した歯に沈着して再石灰化が起きて治していきます。しかし、酸をアルカリにするのに時間が掛かるため、間食の回数が多かったりすると、アルカリになる前にまた食べ物が入ってくるため、歯は溶ける一方です。人間の口の中には虫歯を自然に治す機能も備わっているので、まずは間食の回数を減らすを控えることから始めましょう。
また、歯に付着している粘着性の沈着物はプラークと呼ばれ、多くの細菌の固まったものです。プラークの細菌は、糖分を分解して酸を作り、毒素も生成します。この毒素が歯茎の奥まで入り込んだりすることで歯周病になるのです。
同時に、歯周病は生活習慣が引き起こす生活習慣病でもあり、喫煙者は歯周病になりやすいとも言われています。
歯周病を予防するためには、プラークの量を極力減らす「プラークコントロール」が大切です。日常的な方法としては、やはり食後の歯磨きが重要です。他に、糖分を控える、タバコを控える、歯磨きを怠らないなど、普段の生活を改めることでリスクを軽減することができます。ですが、それだけではプラークを完全に除去するのは難しいので、定期的に歯医者さんに通うようにしましょう。

生活習慣を改善することが大切です